つみたてNISAをはじめる際に悩むのが「どの証券口座でNISAを開設するか」ということ。どの口座で積立するのが一番お得になるか気になりますよね。長期であればあるほど積立にかかるコストは重要です。ということで、今回はつみたてNISAでポイント付与がある証券口座に注目。なかでも人気のSBI証券と楽天証券2社に絞り、つみたてNISAのポイント付与はどちらがお得か比較してみます。
つみたてNISAのポイント付与は?【楽天証券】の場合
楽天証券つみたてNISAでポイントが付与される決済方法
楽天証券のつみたてNISAでポイント付与される決済方法は4種類あります。(通常口座の積立の決済にも使用できます。)
- 楽天キャッシュ
- 楽天カード(通常)
- 楽天ゴールドカード
- 楽天プレミアムカード
楽天証券つみたてNISAのポイント付与率
楽天証券でつみたてNISAをする場合、決済方法でポイント付与率が変わります。各付与率は以下の表です。前回の記事で各カードの年会費を考慮して計算したところ、カードに付帯している海外旅行保険やラウンジ等のサービスを利用しない場合は、楽天カード(通常)・楽天キャッシュの0.5%がお得という結果になりました。
SPUなどのポイントアップ、各種キャンペーンを考慮しない。信託報酬が0.4%未満の投資信託主にインデックスファンドに投資する場合
【楽天証券のポイント付与率一覧】
信託報酬が0.4%未満の投資信託 | 信託報酬が0.4%以上の投資信託 | 年会費 | |
楽天カード(通常) | 0.5% | 1.0% | 0円 |
楽天ゴールドカード | 0.75% | 1.0% | 2,200円(税込) |
楽天プレミアムカード | 1.0% | 1.0% | 1万1,000円(税込) |
楽天キャッシュ | 0.5%(チャージに対して) | 0.5%(チャージに対して) | 0円 |
新つみたてNISAでは、つみたて投資枠は年間120万円です。楽天キャッシュ・楽天カード合わせて上限いっぱい毎月10万円ずつ投資することで、年間6,000ポイントが付与されます。(付与率0.5%の場合)
楽天証券のつみたてNISAで注意するポイント
- 信託報酬が0.4%以上の投資信託(主にアクティブファンド)なら、どの決済方法でも一律1.0%付与
- 楽天キャッシュの積立上限は毎月5万円
- 楽天カードの積立上限は毎月5万円
- 楽天カードで積立する場合、積立日を指定できない
- 積立設定時のボーナス設定不可
- NISAつみたて投資枠での毎日つみたては利用できない
つづいてSBI証券のポイント還元を見ていきます。
つみたてNISAのポイント還元は?【SBI証券】の場合
SBI証券のつみたてNISAでポイントがもらえる決済方法
SBI証券つみたてNISAでポイントが付与されるクレジットカードは22種類もあります。(通常口座の積立の決済にも使用できます。)
<SBI証券の積立で使えるクレジットカード一覧>
カード会社 | カードの種類 | 付与されるポイントの種類 | 付与率 |
三井住友カード | 三井住友カード(ナンバーレス) 三井住友カード ゴールド(ナンバーレス) 三井住友カード プラチナプリファード Oliveフレキシブルペイ ※他は下記項目参照 | Vポイント | 0.5~5.0% |
タカシマヤカード | タカシマヤカード(ゴールド) ジェイアール東海タカシマヤカード(ゴールド) タカシマヤカード ジェイアール東海タカシマヤカード | タカシマヤポイント | 0.3~0.5% |
TOKYU CARD | TOKYU CARD ClubQ JMB TOKYU CARD ClubQ JMB PASMO TOKYU CARD ClubQ JMB ゴールド | TOKYU POINT | 0.25%~3.00% |
UCSカード | majica donpen card UCSゴールドカード | アプラスポイント | 0.5% |
大丸松坂屋カード | 大丸松坂屋カード さくらパンダカード 大丸松坂屋ゴールドカード 大丸松坂屋お得意様ゴールドカード | Uポイント/majicaポイント | 0.25%~0.5% |
オリコカード | Orico Card THE POINT Orico Card THE POINT PREMIUM GOLD Orico Card THE GOLD PRIME Orico Card THE PLATINUM その他提携クレジットカード | オリコポイント/暮らスマイル/ 提携先オリジナルポイント | 0.5% |
利用できるカードの数は楽天証券に比べて圧倒的です。しかし、上記の中でポイントを再投資できるのはVポイントのみです。SBI証券でポイント投資に使えるのは、【Tポイント・Pontaポイント・Vポイント】の3種類のみです。またSBI証券のサイト内ではVポイントの残高は確認できません。SBI証券のサイト内で残高が確認できるのはTポイント・Pontaポイント・dポイント・タカシマヤポイントの4種類です。
【参考】SBI証券の各種取引で貯まるポイントは【T-point、Vポイント、Ponta、dポイント、JALマイレージ、Paypayポイント】からどれか1つを選択できます。
SBI証券つみたてNISAでクレジットカード決済をしてポイントをもらう場合、SBI証券で再投資できるVポイントにまとめるのがお得です。しかし、Vポイントの残高はSBI証券のサイトで確認できないのでVポイントのサイトで確認する必要があるので注意が必要です。
SBI証券のつみたてNISAのポイント付与率
上記の表からSBI証券つみたてNISAをクレジットカード決済する場合、三井住友カードが発行するクレジットカードがお得です。三井住友カードではカードの種類によって0.5~5.0%のポイントが付与されます。なかでも「三井住友カード プラチナプリファード」の付与率5%は、他の証券会社と比較してとても高い付与率です。
三井住友カード以外のカードでも0.5%~3.0%の付与がありますが、それらのポイントはSBI証券で再投資できないため今回の比較からは除外します。
SBI証券のつみたてNISAでお得なのは三井住友カード
SBI証券でポイントが付与される、三井住友カードですがこれは三井住友カードが発行するクレジットカードという意味です。該当するカードが多いので次の項目にまとめました。
※銀聯カード、ビジネスカード(除く三井住友ビジネスカード for Owners・三井住友カード ビジネスオーナーズ)、コーポレートカード、デビットカード、プリペイドカード、家族カード、ETC、iDなどはご利用いただけません。
SBI証券で使える三井住友カードは全16種類
カードの種類 | ポイント付与率 | 年会費(税込) | |
1 | 三井住友カード プラチナプリファード | 5.0% | 33,000円 |
2 | Oliveフレキシブルペイプラチナプリファード | 5.0% | 33,000円 |
3 | 三井住友カード プラチナ Visa/Mastercard | 2.0% | 55,000円 |
4 | 三井住友カード プラチナ PA-TYPE Visa/Mastercard | 2.0% | 55,000円 |
5 | 三井住友ビジネスプラチナカード for Owners Visa/Mastercard | 2.0% | 55,000円 |
6 | Oliveフレキシブルペイ ゴールド | 1.0% | 5,500円 |
7 | 三井住友カード ゴールド Visa/Mastercard | 1.0% | 5,500円 |
8 | 三井住友カード ゴールド PA-TYPE Visa/Mastercard | 1.0% | 5,500円 |
9 | 三井住友カード ゴールド(NL) Visa/Mastercard | 1.0% | 5,500円 |
10 | 三井住友カード プライムゴールド Visa/Mastercard | 1.0% | 5,500円 |
11 | 三井住友カードゴールドVISA(SMBC) | 1.0% | 5,500円 |
12 | 三井住友カードプライムゴールドVISA(SMBC) | 1.0% | 5,500円 |
13 | 三井住友カード ビジネスオーナーズ ゴールド Visa/Mastercard | 1.0% | 5,500円 |
14 | 三井住友ビジネスゴールドカード for Owners Visa/Mastercard | 1.0% | 5,500円 |
15 | 三井住友銀行キャッシュカード一体型カード ゴールド/プライムゴールド | 1.0% | 5,500円 |
16 | 三井住友カード(NL) | 0.5% | 0円 |
プラチナプリファードなら、なんとポイント付与率5.0%!
三井住友カード プラチナプリファード、Oliveフレキシブルペイプラチナプリファードなら年会費33,000円で、ポイント付与率はなんと5.0%。SBI証券つみたてNISAのつみたて上限毎月50,000円で投資をすると、年間で30,000ポイント付与されます。一見高額に見える年会費ですが、33,000円のうち消費税を除いた分をポイント付与でカバーできることになります。もちろん付与されたVポイントは再投資可能です。プラチナプリファードは特約店でのポイント付与率も高めに設定されているのが特徴です。
年会費無料の三井住友カードなら楽天証券と同じ0.5%ポイント付与
年会費無料のクレジットカードでSBIのつみたて投資をしたい場合、三井住友カード(NL)は0.5%のポイント付与率となります。つみたて上限の毎月5万円を投資した場合、年間で3,000ポイント付与になります。
SBI証券のつみたてNISAで注意するポイント
- クレジットカードの積立上限は毎月5万円
- クレジットカードで積立する場合、積立日を指定できない(原則第1営業日)
- 積立設定時のボーナス設定不可
内容は楽天証券と同じなので特別注意することはありません。
【まとめ】年会費無料カードならどちらも0.5%付与
楽天証券もSBI証券も年会費無料のカードなら付与率はどちらも同じ0.5%です。
年会費を払えば比例して付与率は上がるものの、つみたてNISAのためだけに年会費のかかるカードを作るのはお得感が薄いです。楽天カード・三井住友カードどちらにしても、自分の生活でいちばんポイント付与が受けられるのはどのカードかによって決めるのが重要です。
楽天証券がおすすめなのはこんな人
いわゆる楽天経済圏では生活のさまざまなシーンでポイントを貯めることができ、さらに楽天のサービスを使えば使うほど、SPUによりポイントがどんどん貯まりやすくなるのが魅力です。
貯まったポイントは楽天証券で1ポイント₌1円として投資することができ、楽天証券のつみたてNISAで獲得したポイントをさらに投資することも可能。楽天経済圏を利用している方には楽天証券つみたてNISAがお得です。ゆる主婦も楽天経済圏を利用しているので、私個人のつみたてNISAは楽天証券です。
三井住友カードがおすすめなのはこんな人
最も付与率が高いのは三井住友カードプラチナプリファードでした。が、年会費が33,000円かかるのでSBI証券のつみたてNISAのためだけにこのカードを使ってもお得感は薄いです。しかし、プラチナプリファードに付帯している特約店でのポイントアップを利用するのであれば、投資で年会費をカバー&生活でポイントアップを狙うことができます。自分がよく使うサービスがプラチナプリファードにある場合はお得にポイントを貯められます。
ただし、SBI証券の三井住友カードではつみたて上限が5万円なので楽天証券の楽天カード・楽天キャッシュを併用した場合のつみたて上限10万円に比べ毎月の投資可能金額が半減するのでご注意ください。
最後に
最後にご注意していただきたいのは、こういったポイント付与制度は変わりやすいということです。ポイントに魅力を感じて証券会社・クレジットカードをつくったのに付与率が改訂された!という事は、しばしばあります。しかしNISA口座を移管するには手間と時間がかかるためコロコロとNISA口座を変えることは難しいです。(NISA口座の移管申請が反映されるのに数週間~一か月と言われています。)
証券口座もクレジットカードも、お得であることはもちろんですが自分が無理せず続けられる決済方法を選ぶことをおすすめします。
私も一度だけNISA移管しましたが、時間がかかるので間違ってないかな~とひやひやした経験があります。ご注意ください
最後まで読んでくれてありがとうございました!
まだここに表示するコンテンツはありません。